ストックというお花をご存知でしょうか?
「茎」という意味の名前を持つこのお花は、冬から春に咲くお花です。
名前だけを聞くと馴染みがないかもしれませんが、見たことがある方は少なくないでしょう。
そんなストックについて、今回はご紹介します。
ストックってどんなお花?
まずはストックの基本的な情報についてご紹介します。
- 学名|Matthiola incana
- 科名|アブラナ科
- 属名|アラセイトウ属
- 和名|紫羅欄花(アラセイトウ)
- 英名|Stock
- 開花時期|11月~5月
以上がストックの基本データとなります。
ストックは、ヨーロッパ南部が原産の一年草です。
過去、古代ギリシャやローマにおいては、薬草として使用されていたと言われています。
白色をよく目にするかもしれませんが、ピンク、紫、黄色、オレンジなどと、カラーバリエーションは豊富です。
江戸時代に日本に伝わったとされ、近年では切り花やフラワーアレンジメントとして利用されることが多く、結婚式のブーケとしても人気のお花です。
ストックの名前の由来って?
お花なのに「茎」という名前を持っているストックの名前の由来は何でしょうか?
これは、茎が太くて丈夫だというところに由来しているそうです。
ちなみに、学名である「Matthiola(マティオラ)」ですが、これはイタリアの植物学者であるマッティオリ氏にちなんでいます。
「incana(インカナ)」は茎葉に細かな毛が生えて、灰白色に見えるということに由来しています。
また、葉の質感は毛織物のようであるため、ポルトガル語でラシャ布をあらわす「ラセイタ」から転じて「葉ラセイタ」となり、その後和名の「紫羅欄花(アラセイトウ)」になったそうです。
ストックはアレンジでどう使う?
ストックは、花束などにアレンジする際には「ラインフラワー」として使用されます。
ラインフラワーは、1本の茎の線上に花が咲くお花のことです。
線を活かすアレンジにも向いています。
ストックの種類
園芸品種が多数あり、茎の短い矮性、枝分かれが多い分枝性など、見た目で分類をされたり、用途別に切り花や鉢花用などに分類をしたりと、様々な方法で分類されます。
植え付ける時期により、赤やピンク、白色といったお花を咲かせ、カラーバリエーションが豊富であり、一重咲き、八重咲き、スプレー咲きと、花の咲き方も多様です。
元々は一重咲きのお花であったストックですが、品種改良により八重咲きが生み出され、今ではお花屋さんでも八重咲きの品種を見かける方が多いです。
見た目が豪華なことから、八重咲きは人気があります。
スプレーストック
良い香りと、茎の上部に3~5本の枝が名前の通りスプレー状に広がるという種類です。
咲き方は、一重咲きや八重咲きと様々であり、切り花に用いられることが多く、フラワーアレンジメントにも向いています。
スタンダードタイプ
出回ることが多いストックの種類の一つです。
硬い茎、そして小さいお花が特徴です。
白色の人気が高く、「雪波」「朝波」といった品種のほか、「アイアンシリーズ」という品種が、年々人気を増しています。
ストックの花言葉
ストックには全体の花言葉、そして色別の花言葉が存在します。
全体の花言葉は「永遠の美」「愛情の絆」「求愛」「豊かな愛」です。
ポジティブな花言葉ばかりで、女性へのプレゼントとしても良いですよね。
ストックの花言葉|赤色
「私を信じて」
ストックの花言葉|白色
「思いやり」「ひそかな愛」
ストックの花言葉|紫色
「おおらかな愛情」
ストックの花言葉|黄色
「寂しい恋」
ストックの花言葉|ピンク色
「ふくよかな愛情」
花言葉には悲しい言い伝えがある?
「永遠の美」という花言葉は、ストックの花もちがよく、香りも長続きするという点が由来していると言われています。
もう一つ「愛情の絆」という花言葉ですが、これには悲しい言い伝えがあると言われています。
その昔、ある国のお姫様が、敵国の王子様と恋に落ちました。
そのことが王に知られてしまったため、お姫様はお城から出ることができなくなってしまいます。
そこで王子様は、夜中にお城の屋上にロープを投げ入れ、お姫様がそのロープを伝い降りてくるという方法で、こっそりと会うようになりました。
しかし、ある時、そのロープが切れてしまい、お姫様は亡くなってしまうのです。
それを哀れに思った神様が、お姫様をストックのお花に変えた、と言われています。
女性へのプレゼントにオススメなストック!
ストックは、名前の通り茎が硬いことから扱いやすく、さらに良い香りを持っており、開花期も長いため、フラワーアレンジメントに用いられることが多いです。
見た目が豪華な八重咲きの品種は、花の数が少なくてもアレンジメントを豪華に作ることもできます。
また、ポジティブな花言葉が多いストックは、プレゼントに最適と言えます。
情熱的な花言葉を持つストックを添えて、女性に花束をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?