梅雨の時期に花開くアガパンサスは、紫や白、青、ピンクなど涼しそうな色合いで見ている人を楽しませてくれます。
今回はそんなアガパンサスとはどんな植物なのか、花言葉や種類などをご紹介します。
アガパンサスってどんなお花?
アガパンサスの基本的なことを紹介します。
- 学名|Agapanthus africanus
- 科名|ヒガンバナ科
- 属名|アガパンサス属
- 英名|Agapanthus
- 和名|紫君子欄(ムラサキクンシラン)
- 開花時期|5〜7月
以上がアガパンサスの基本データです。
アガパンサスはユリ科の多年草で、毎年花を咲かせます。
南アフリカが原産で10~20種類ほどあります。
最初はネギ坊主のような形をしていますが、皮が破けて沢山の花が顔をのぞかせます。
花の時期は5月下旬ごろから7月ごろです。
梅雨時に、光沢と厚みのある葉が茂った中からすっと花首を立ち上げて花火のような放射線状の涼やかなアオイ色の美しい花を咲かせます。
その性質は大変丈夫で育てやすいので、公園や花壇の植え込みなどによく植えられています。
アガパンサスはアレンジでどう使う?
アガパンサスは、花束などにアレンジする時「フィラーフラワー」として使われます。
フィラーフラワーとは花と花の間を埋めたり繋げたりするために使います。
またボリューム感や立体感も出せますが、目立たせたい花が霞んでしまうこともありますので注意して使うようにしてください
アガパンサスの名前の由来は
Agapanthus(アガパンサス)はギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源となり、愛らしい花の美しさからこの名前が付けられています。
アガパンサスの英語名の由来
南アフリカが原産で小さなユリに似た花をたくさんさかせるので英名では「アフリカンリリー」とよばれています。
アガパンサスの花の種類
アガパンサスの花色は蒼系統がメインとなり、白、青、紫、ピンクの花があります。
同じ紫色の花でも、色は濃いものから薄いものまで様々です。
今回はいくつか代表的な人気のアガパンサスを集めてみました!
フローレプレノ
多くの園芸品種を作る元になった品種でつぼみのまま咲かない特徴があります。
プラエコクス・ミニムス
大きさが60cmほどにしか成長しないことから、鉢植えなどで楽しまれる事が多いです。
イナペルツス
アガパンサスではなかなか珍しい白色の品種で、つぼみの時期は上を向いていて、花を咲かせると下を向きます。
アフリカヌス
アフリカヌスは常緑性のアガパンサスで、明治時代に日本に渡ってきた品種です。
アガパンサスというと、アフリカヌスを指す事が多いです。
アガパンサスの植え付け
アガパンサスは、種、苗、根茎でも育てる事が出来ます。
ただ、アガパンサスの種はほとんど市販されていません。
種から育てたという方の中には、前年に庭や鉢植えした花から種を採って育てたという方もいます。一般的には苗や根茎を植えつけます。
植えつける季節は桜が終わった季節の4月中旬から6月上旬、アガパンサスの花が咲き終わった秋の季節である9月中旬~10月中旬です。
用土
南アフリカを原産とするアガパンサスは加湿が苦手。
そのため、水はけがよく、乾燥気味に管理できる土作りが必要です。
鉢植えで使う土は、市販の草花用培養土で問題ありません。
土をブレンドする場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜて使います。
土の状態によっては水はけを良くするために軽い地や鹿沼土などを1割程度混ぜます。
自分で土を配合した場合は、あらかじめ緩効性化成肥料を土に混ぜておき、定期的に追肥を行いましょう。
地植えでは、植え付け時に堆肥や腐葉土をよく混ぜて、フカフカの土を作ります。
肥料は施さなくても育ちますが、健康的な成長とよい花付きを目指すなら、春と秋に少量与えましょう。
肥料
春と秋に緩効性肥料を与えて株を充実させると花がよく咲きます。
管理
終わった花や黄色くなった葉は根元から切り取ります。
鉢植えにするなら毎年植え替えた方が太い根をコントロールできます。
あるいは植え替え時に割りやすい鉢を用いて、植え替えるときは鉢を壊すつもりでいるのもよいでしょう。
それくらい根が張ります。
暖地では地植えをお勧めです。
植える場所
花壇やボーダーガーデンに向いています。
長くて太い根を張るので鉢植えにはあまり向いていません。
葉が横に広がるので地植えでは植栽間隔に注意が必要です。
放任して同じ場所で育てた方がよく花をつけるので、植え場所は慎重に選びましょう。
中型や小型の品種を選べば鉢植え栽培でも問題は少ないですが、地植えできるスペースがあるなら無理に鉢植えにすることもないでしょう。
アガパンサスのお手入れ
アガパンサスは鉢植え、地植えとどちらでも育てる事が出来ます。
長もちさせるコツとして水やりとお手入れをご紹介するので是非参考にされてくださいね。
水やり
南アフリカ原産地のアガパンサスは加湿が苦手な植物です。
土が常に湿っている状態だと根が腐りやすくなります。
そのため、水やりは控えめが基本です。
水やりは水温が大きく変化しない午前中の早い時間帯に行うのが原則です。
手入れ
アガパンサスの花が終わったら、花茎の付け根から花も含めて切り落とします。
花茎がついたままの状態で放置しておくと、種作りで栄養分が奪われ、株そのものが弱るからです。種を採取したい時は、必要な分だけ残しておきましょう。
アガパンサスの花言葉
アガパンサスにももちろん花言葉はあります。
アガパンサスは恋人に贈る花としてぴったりな花言葉をもっているので、気持ちを伝えてみてもよいかもしれませんね。
アガパンサス自体の花言葉は「ラブレター」「恋の訪れ」です。
それでは花言葉を見ていきましょう!
アガパンサスの花言葉|「ラブレター」「恋の訪れ」
アガパンサスの花言葉は「ラブレター」「恋の訪れ」です。
アガパンサスはヨーロッパで、古くから愛の花として親しまれてきました。
愛と花を意味するギリシャ語が語源で、恋人に贈る花とされてきました。
また、青紫の花色から知的なイメージを持たせるため「知的な装い」という花言葉もあるようです。
アガパンサスを切り花にして楽しもう
アガパンサスは様々な種類がありますが、切り花におすすめなものもたくさんあります。
花茎の先端からちいさな蕾がたくさん出てきます。
そこから咲く花をよく見てみると、ひとつひとつの花が百合の花にそっくりな形をしています。
初夏から夏の始まりにかけて流通しているので、大きなフラワーアレンジや花束にして楽しむ事が出来ます。
一輪でも見栄えがするお花なのでお部屋のアクセントにしてみてもいいかもしれませんね。