半分桔梗(キキョウ)はキキョウ科の宿根草で、花期は6月~9月です。
万葉集の中で秋の七草とうたわれている「朝貌の花」は本種であると言われています。
また、古くから日本人にとってなじみ深い桔梗(キキョウ)は近年個体数が減少してしまい、絶滅危惧種に指定されています。
今回はそんなキキヨウとはどんな植物なのか、花言葉や種類などをご紹介します。
キキョウってどんなお花?
キキョウの基本的なことを紹介します。
- 学名|Platycodon grandiflorus
- 科名|キキョウ科
- 属名|キキョウ属
- 英名|Balloon flower
- 和名|桔梗(キキョウ)
- 開花時期|5〜10月
以上がキキョウの基本データです。
古くから日本人に愛されてきた桔梗の花。
多くの武士の家紋に使われていたり、秋の七草にも入っていたりと歴史ある植物です。
今回は、そんな桔梗の花言葉の意味を色別にご紹介するほか、由来や怖いとされる理由や種類などについてもご紹介していきます。
キキョウはアレンジでどう使う?
キキョウは、花束などにアレンジする時「フィラーフラワー」として使われます。
フィラーフラワーとは花と花の間を埋めたり繋げたりするために使います。
またボリューム感や立体感も出せますが、目立たせたい花が霞んでしまうこともありますので注意して使うようにしてください
キキョウの名前の由来は
キキョウの名前の由来は漢字の桔梗の音読み【キチコウ】が後に、「キキョウ」に変化したと言われます。
古名では「朝顔」と呼ばれ、『万葉集』で秋の七草として詠われた「朝貌の花」もキキョウであると考えられています。
キキョウの英語名の由来
英語ではつぼみがふくらんだ風船のようなので「バルーン・フラワー(Balloon flower)」と呼ばれます。
キキョウの花の種類
キキョウは野生の品種は絶滅危惧種に指定されていますが、園芸品種の桔梗(キキョウ)には多くの種類が出回っています。
桔梗(キキョウ)の花の咲き方はよく見る一重先のものの他に、八重咲きの品種、大輪の花が咲く品種や、花が最後まで開かない袋咲きの品種もあります。
桔梗(キキョウ)は江戸時代から品種改良が重ねられ、現在までたくさんの品種が生み出されています。
今回はいくつか代表的な人気のキキョウを集めてみました!
キキョウの花色
- パープル
- ピンク
- 白
- 青
がよく見られます。
ウズキキキョウ
縮れた葉の先端がカールして渦が巻いたように見えます。
花びらの先も少しカールしている変わった品種の桔梗です。
扇キキョウ
複数の茎がくっつき帯状になります。
キキョウは秋の七草の一種でもあります。
キキョウの植え付け
キキョウは、日本をはじめとする東アジアに広く分布しています。
秋の七草の1種でもあり、日本人には馴染みのある野草です。
今回は古くから愛される美しい花、キキョウの育て方についてご紹介します
用土
土質は特に選びませんが、水はけのよい赤玉極小粒が適しています。
土の上に撒いたら薄く土をかけてください。
芽が出るまでは、乾燥させないよう霧吹きでこまめにお水を与えるか、鉢の底から給水させるように与えたください。
上から与えると種が流れてしまうので注意が必要です。
植えつけ場所
日当たりのよいところを好むので、日陰ではうまく育ちません。
夏は風通しのよいところになるべく植えるようにしましょう。
キキョウは昔からある日本の植物で、宿根草なので当然日本の気候に適応し毎年花を咲かせてくれます。
強い霜などでひどくダメージを受けなければ越冬し、秋から地上部がなくなりますが、春頃芽がでてきますので安心してください。
株分け
地上部が枯れた秋以降に行います。
根をほぐし自然に分かれるところで分けます。
切れない場合ははさみなどを使い切り分けましょう。
あまり細かくしすぎないように注意しましょう。
キキョウのお手入れ
日当たりのよい場所を好むので育てる場所がきまったらお手入れをしてあげると綺麗なお花の状態が長く続きます。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水を施します。
真夏は特に乾きやすくなるので、乾かしすぎに注意をしてください。
冬は地上部が枯れますが、根は生きているので土が乾いたら水をあげてください。
肥料
生育時に緩効性肥料(粒状の化成肥料などゆっくり長く効く固形の肥料)を少量、または月に1~2回程度薄い液体肥料を与える程度にします。
咲き終わった後の管理
花後は思い切って半分ほどの長さでカットします。
そうすることで脇芽も伸びて株のバランスが良くなり、再び秋ごろに花が咲きます。
カットするときに白い液が出てきて、人によってはかぶれてしまうので気を付けてくださいね。
キキョウの花言葉
キキョウにももちろん花言葉はあります。
キキョウ自体の花言葉は「永遠の愛」「誠実」「従順」です。
それでは花言葉を見ていきましょう!
キキョウの花言葉|「永遠の愛」
キキョウの花言葉の由来にはこんな悲しい物語があります。
あるところに、戦争に行った夫を10年間も待ち続けた妻がいました。
夫の帰ってくる日に妻が宴を準備していたところ、夫は妻が別の男と結婚したと勘違いしてしまい、妻は身の潔白を証明するために、自ら命を絶ちます。
自らの過ちに気づいた夫も妻の後を追い、悲しくも二人の愛は永遠となりました。
キキョウの花言葉は怖い
花言葉の由来となった物語では夫婦が自ら命を絶つ結果になってしまうので、怖いというイメージがついているのかもしれません。
また桔梗にまつわるこんな怖い話もあります。
平安中期に平将門が愛した姫は桔梗姫と言いました。
平将門の乱で平将門が討ち死にすると、桔梗姫も後を追って沼に身を投げました。
沼は干上がり、明治期になると水田が作られましたが、この田を作る家の若い娘には不幸が続きました。
人々は桔梗姫のたたりと恐れ、その土地では桔梗の花を植えなくなったのだそうです。
キキョウを切り花にして楽しもう
キキョウは様々な種類や色のお花で、切り花におすすめなものもたくさんあります。
花言葉に怖い意味はありませんが、花言葉の由来には悲しい恋の物語がありました。
秋の七草の1種になるほど、桔梗は日本では古くから愛されてきたお花です。
大切な方に、古風で優美な桔梗の花を贈ってみてはいかがでしょうか。