最近では、家にいる時間も長くなり、花のサブスクリプション(定期宅配)が注目を集めています。
そんな中で、家や会社で花を飾るという方も増えてきていますよね。
なるべくお花を長く楽しむには、「お手入れ」がとても大事です。
正しいお手入れをすれば、お花はもっと長く楽しむことができます。
ここでは、生花の日持ちをよくし、長持ちさせるコツをお教えします!
是非参考にしてみてくださいね。
まずお花が枯れる原因を知っておこう
まずは、お花がなぜすぐに枯れてしまうのかの原因を知りましょう。
切り花の生命線は「花瓶の水だけ」
本来お花は、栄養や水分を土から吸い上げます。
切り花として売られるお花は、栄養源となる土から切られた状態。
つまり、生命線は「花瓶の水だけ」ということになります。
新鮮なお水を常にあげることが基本
唯一の栄養源であるお水がいつも新鮮であることは、切り花を長く楽しむための最低条件であることを覚えておきましょう!
つまり・・・
- お水は毎日新鮮なものに替えてあげる
- お水を吸う茎の切り口は切ってあげる
これが基本的な「お花の育て方」です。
お水が濁っていたり、バクテリアが繁殖しているとお花はすぐにダメになります。
栄養剤をあげたり、変わったテクニックを使う前に、まずこれだけはしてあげてください。
生花の日持ちってどれくらい?
切り花タイプの生花を買ってからお手入れなど何もせずに飾った場合、どれくらい日持ちするのでしょうか?
日本には四季があるので、同じお花を買ったとしても季節により日持ちする日数も変わります。
またお花の種類によっても、強いお花・弱いお花があるので平均値として参考にしてみてください。
お手入れを全くしなかった場合
- 春・秋なら5日~10日程度
- 夏なら3日~5日程度
- 冬なら8〜12日程度
正しいお手入れをした場合
- 春・秋なら8日~12日程度
- 夏なら5日~8日程度
- 冬なら10〜14日程度
ここで記載した日数は、切り花を買ってきたときの状態や、お花の種類によってもかなり前後はします。
ですが、お手入れをしたときとしなかった時の差は、倍・半分は変わってくると思って良いかと思います。
生花を長く楽しむならお花選びも大切
どんなに正しいお手入れをしても、お花屋さんで既に古くなっているお花を購入してしまったら意味がなくなってしまいます。
長持ちさせるためには、なるべく新鮮なお花を選ぶこともとっても重要なんです。
新鮮なお花の見分け方
新鮮なお花を見分けるためのポイントは主にこの3つです。
- 葉は傷がなくシャキッとしているか
- 花びらやガクが引き締まっているか
- 花の中がみえるものは、おしべが鮮やかな黄色で黒ずんでいないか
スーパーで野菜を見分ける時を思い出すとわかりやすいかもしれません。
しかし、お花屋さんでジロジロとお花を見分けるのはなんだか気が引けてしまいますよね。
必見!お花屋さんが毎日している生花を長持ちさせるための方法
お花を扱うお花屋さんでは、毎日お花の手入れをしますし、お花の管理なら1番分かっているはず!
そんなお花屋さんが毎日している方法をご紹介します。
① 仕入れたお花を水揚げ
お花屋さんでは、市場から仕入れたお花をそのまま売ることはしません。
「水揚げ」という作業を必ず行います。
農家から市場、市場からお花屋さんにくるまでに、お花は過酷な状態で輸送されます。
輸送中に失った水分や栄養を、再度お花に戻してあげる作業を「水揚げ」と言います。
水揚げの種類ややり方は下記のページで紹介しています。
② 毎日水を交換
お花の生命線になるお水は、バクテリアが発生してしまう前に、交換しましょう!
飾っている間に花瓶とお花の間からホコリやゴミが入ったりするので、取り除くためにも水の交換は大切です。
基本的には水道水で十分です。
③ 水を交換するときに茎を切る
お花の茎の断面には、ゴミやバクテリアが付着します。
そのため、茎を切ることで切り口が新鮮になり、お水が吸いやすくなります。
茎を切るときは斜めに切ってあげると、切り口の断面積が広くなり、よりお水が吸いやすくなります。
切れ味の悪いハサミは逆効果!
茎を切るときに一番大事なのが、ハサミの切れ味です。
文房具や古いハサミを使ってしまうと、茎の導管をつぶしてしまうため、逆に元気がなくなります!
お花を長持ちさせたい場合は、ハサミだけは良いものを使いましょう!
花屋さんも愛用の「坂源のハンドクリエーション」がおすすめ!
ハサミを新たに購入するなら、お花屋さんやお花教室の先生なども愛用している「坂源のハンドクリエーション」が絶対おすすめです!
グッドデザイン賞も受賞するなど、デザインも可愛いくて使いやすいハサミです。
ぜひお試しあれ!
④ 花器も水を交換するときに洗う
せっかく水が綺麗でも花瓶などの花器が汚れていると、新しいお水を入れても意味がありません。
花器も綺麗に洗って水を入れ替えましょう。
⑤ 元気がなくなったお花は再度「水揚げ」
お花も生き物ですから、同じ種類のお花でも個性があります。
育った環境の違いで、強く育ったり弱く育ったりします。
なので、中には途中で元気がなくなるお花も出てきます。
その場合は、そのお花にあった「水揚げ」を行い、また元気にしてあげます。
ポイントはいつも清潔にすること
ここまでで、お花屋さんがやっているお手入れ方法を紹介しました。
一番気に掛けることは、「清潔にすること」です。
「水揚げ」は少し技術が必要ですが、②~④で紹介したことは、技術やスキルはいりません。
こまめにお水を交換し、茎を切って、お花を長持ちさせてくださいね!
ネットやSNSで話題の生花を長持ちさせる方法は本当なのか?!
SNSなどネット上で話題になっている生花を長持ちさせる方法は、実際に長持ちするのでしょうか?
ネット上であがっている方法は
- 十円玉を入れた水に花をつける
- 殺菌効果のある洗剤を水に入れる
- 砂糖水、重曹を入れた水、炭酸水に花をつける
- 花用の延命剤(栄養剤)を水に入れる
など、花をつけておく水に細工するという方法です。
延命剤(栄養剤)で生花が長持ちする!
お花の日持ちを良くするためによく使われるのが延命剤(栄養剤)ですね。
延命剤には、お花に必要な栄養とお水を綺麗に保つ防腐剤が入っています。
通常の水よりはお花に栄養を与えることができますし、お水が腐りにくくなるので、水の交換も通常よりも少なくてすみます。
毎日の水替えが難しい時につかうと便利!
延命剤と言っても万能ではありません。
基本的なお手入れをした上で、少し補助をしてくれるもの。と考えておく方が良いかと思います。
毎日水を替えるのが少ししんどいな。とか
旅行に行くのでお手入れができないな。という時には便利に使えるアイテムですね!
10円玉や砂糖水や重曹水は逆効果!
水に砂糖を混ぜたり、重曹を混ぜたりする方法も試してみました。
実際に洗剤や重曹を入れた水にお花をつけてみると衝撃の結果になりました。
この方法だと、2.3日でまず水が濁ってきます。
混ぜている分、花と反応するのでしょうか?
そして花びらの開き方も、普通の水と比べると大きく違います。
5日ほどで花はしおれてしまい、花は長持ちしないということが分かりました。
また10円玉を入れる理由として、10円玉が銅でできていて銅イオンを発生させるからとのことですが
銅イオンを発生させるほどの銅は10円玉にはありません。
硬貨は汚れているものが多く、逆効果になってしまうこともしばしば…
生花を長持ちさせるためには延命剤(栄養剤)以外を水に混ぜてはいけない!
今回分かったのは、延命剤(栄養剤)以外を水に混ぜて生花をつけるのは逆効果ということです。
余計なものを入れるのではなく、水をこまめに入れ替えたり、茎を切ったりと、花を清潔に保つことが長持ちさせるコツです。
基本的なお手入れさえしていれば、だいたいのお花は長く持たせることができます。
ですが、中には明らかに他の花と比べて元気がないお花もありますね。
そんなときは少し特殊なお手入れ「水揚げ」を試してみましょう!